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歯の食いしばりの原因と悪影響、治療法を解説

皆さんは毎日の生活の中で「歯を食いしばる」習慣はありませんか?おそらく、痛みを我慢するような場面では、歯を食いしばることかと思いますが、もっと頻繁に起こるようであれば要注意です。食いしばりは歯や歯茎、顎関節などに大きなダメージを与えるからです。ここではそんな食いしばりを改善する方法や身体に及ぼす影響についてわかりやすく解説します。

  • 歯の食いしばりの原因と悪影響、治療法を解説

「食いしばり」とは?

食いしばりとは、無意識に上下の歯を噛み合わせる習慣で、専門的には「クレンチング」と呼ばれています。本来、私たちの上下の歯は、1~3mm程度の隙間が生じています。これを「安静空隙(あんせいくうげき)」といいます。

この隙間がなくなるのは、基本的には会話や食事の時のみです。時間にして15~20分程度であり、一日のほとんどは上下の歯が接していないのです。「食いしばり」の習慣があると、その時間が長くなり、歯や顎のみならず、全身芋悪影響を及ぼすことがあります。

 

食いしばりを改善する方法

食いしばりは、次に挙げる4つの方法で改善することが可能です。

マウスピースを用いた治療

食いしばりの最もスタンダードな治療法は、「スプリント療法」です。就寝時に「ナイトガード」と呼ばれるマウスピースを装着して、食いしばりによる歯や歯茎へのダメージを軽減します。マウスピースは、歯医者さんで自分専用のものを製作します。それぞれの歯列にフィットするように作られますが、装置の性質上、違和感や異物感が少し大きいです。ただ、使用していく中で装着感も良くなっていくので、そのうち気にせず眠れるようになります。

認知行動療法

食いしばりは、無意識のうちに行ってしまうものなので、自分の意志で改善するのは難しい面もあります。そこで有用なのが「認知行動療法」です。例えば、生活の中で目につくところに「食いしばりをしない」というメモ書きを貼っておくと、否が応でも意識しますよね。とても強引な対処法に思えるかもしれませんが、食いしばりを改善する上で非常に効果的です。

ボトックス注射

食いしばりは、噛む時に働く筋肉が過剰に緊張すること生じる習癖です。そうした筋肉の緊張がどうしても改善されない場合は、ボトックス注射を行うことがあります。ボトックス注射とは、「ボツリヌストキシン」と呼ばれるたんぱく質を注射して、筋肉の緊張を和らげる施術法です。美容外科でも顔のしわをなくすために、よく使用されています。

ストレスを発散する

食いしばりの主な原因は、ストレスです。学校や職場で強いストレスを受けている人に、歯ぎしりや食いしばりが多い傾向にあります。ですから、日頃からストレスをためない、あるいは発散するよう心がけましょう。

 

食いしばりによる悪影響

食いしばりや歯ぎしりのような習癖があると、お口の中だけでなく、全身にもさまざまな悪影響が及びます。

お口の中への悪影響

・歯が欠ける、割れる

エナメル質は人体で最も硬い組織ですが、歯と歯が強い力で頻繁に接触していると、欠けたり、割れたりすることがあります。虫歯治療後に装着した詰め物や被せ物も同様です。ひどい時には、歯根まで割れることがあります。

・歯髄や歯周組織に炎症が生じる

歯の神経に炎症が生じる「歯髄炎(しずいえん)」は、虫歯で起こるものとは限りません。歯に対して、強い圧力がかかり続けると、感染性ではない歯髄の炎症が起こることがあるのです。同じメカニズムで、歯茎や歯槽骨にも炎症が生じることがあります。

・顎関節症を引き起こす

噛んだ時の力は、最終的に顎関節まで伝わります。食いしばりのように過剰な「咬合圧」が発生するケースでは、顎関節に大きな負担がかかり、顎関節症を引き起こすこともあります。

全身に及ぼす悪影響

食いしばりによって、口腔周囲の筋肉が緊張すると、その影響は方や首の筋肉にまで波及します。その結果、肩こりや首のこり、頭痛などを引き起こすことがあります。原因不明の肩こりや首のこり、全身倦怠感に悩まされている人は、もしかしたらその背景に食いしばりという悪習癖が隠れているかもしれません。

 

まとめ

このように、食いしばりはお口の中や全身にさまざまな悪影響を及ぼすため注意が必要です。上述したような症状に悩まされている方は、歯医者さんで積極的な治療を受けることをおすすめします。