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いびきの原因と改善方法について

「いびき」というと、「同じ部屋で眠っている人に迷惑がかかる」ことが何より問題とりなそうですよね。いびきの音は、周囲の人の睡眠を阻害します。けれども、いびきにはもっと深刻なリスクが存在しています。ここではそんな「いびき」が生じる原因と放置することのリスクをわかりやすく解説します。

  • いびきの原因と改善方法について

いびきの原因

いびきは、「上気道(じょうきどう)」と呼ばれる空気の通り道が塞がれることで生じます。舌の付け根である「舌根(ぜっこん)」が沈んで、軌道を狭くしたり、塞いだりすることが主な原因です。専門的には舌根沈下と呼ばれる現象です。これは健康な人でも起こり得ます。

健康な人のいびきの原因

▼疲れているとき

疲労がたまっていると、舌の筋肉が緩み、舌根沈下が起こりやすくなります。

▼アルコールを飲んだとき

アルコールには、全身の筋肉を弛緩させる作用があります。舌の筋肉も緩み、舌根沈下を招きます。

▼口を開けて眠っている

眠っている時に口を開けていると、舌がのどの奥の方へと引っ込んでしまいますよね。これもまた舌根沈下の原因となります。

 

異常が疑われるいびきの原因

次に挙げるような症状がある場合は、深刻な症状を引き起こすこともあるため注意が必要です。

▼下の顎が小さい

下の顎が小さいと、舌が正常な位置に収まるためのスペースが不足します。すると、舌が奥の方に追いやられるので、軌道狭窄も起こりやすくなります。

▼扁桃腺の肥大

私たちの喉の奥には、アデノイドと呼ばれる扁桃腺が存在しています。扁桃腺にはリンパ組織が分布しており、生体防御に役立っているのですが、肥大していると軌道を狭窄することがあります。

▼太っている

肥満体型の人は、喉の周囲にも脂肪がたくさんついています。また、舌も分厚くなることから、軌道の狭窄が起こりやすくなっています。

 

いびきを放置することのリスク

病的ないびきを放置すると、生活面や健康面にさまざまな悪影響を及ぼすことがあります。

慢性的な睡眠不足

いびきをかいているということは、「気道が狭まっている」あるいは「気道が塞がっている」ことを意味します。つまり、呼吸はもちろんのこと、睡眠自体も浅くなっているのです。そうした質の悪い睡眠が習慣化すると、慢性的な睡眠不足に悩まされることになります。その結果、集中力が低下し、仕事や勉強に支障が出ることも珍しくありません。

 

睡眠時無呼吸症候群を発症する

いびきで最も注意すべきなのは「睡眠時無呼吸症候群」です。睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に「1時間あたり5回の無呼吸」がある状態を指します。ちなみに「無呼吸」とは「10秒以上の呼吸停止」を意味します。

▼居眠り運転のリスクが5倍に

睡眠時無呼吸症候群の人は、眠気による判断力や集中力の低下が顕著となります。その影響が最もでやすいのが車の運転です。居眠り運転のリスクは睡眠時無呼吸症候群によって5倍にまで上昇するともいわれています。

 

いびきの改善法

いびきは、原因によって改善する方法も異なります。疲れやアルコールなどが原因であれば、生活習慣を見直すことで改善することが可能です。肥満が原因である場合も、痩せることでいびきが解消されることが多いです。それでも改善されないようないびきは、積極的な治療が必要となります。

▼睡眠時無呼吸症候群の治療法

睡眠時無呼吸症候群では、マウスピース治療やCPAP療法、外科的手術などが行われます。比較的軽度であれば、夜間にマウスピースを装着することで改善が見込めますが、重度の場合は、もう少し大掛かりな治療が必要となります。

それがCPAP(シーパップ)療法と呼ばれるもので、正確には「Continuous Positive Airway Pressure(経鼻的持続陽圧呼吸療法)」といいます。専用のマスクを通じて、睡眠中に空気が送られるので、無呼吸状態を減らすことができます。さらに重症度が高い症例では、肥大したアデノイドを切除したり、顎の骨の位置を変えたりする外科処置が行われます。

 

まとめ

このように、「いびき」というのは放置することでさまざまなリスクを上昇させるので注意が必要です。家族からいびきを指摘されたり、睡眠の質の低下に悩まされたりしている人は、一度、口腔外科や耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。まずは、いびきの原因を突き止めましょう。